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Hiフロン-C

Hiフロン−Cは、 無電解ニッケルを金属ベースに用いサブミクロン(1ミクロンは1/1000mm)のテフロン粒子を均一に埋め込み (分散もしくは複合)、金属複合体をめっきする技術です。

 

Hiフロン‐Cとは

テフロンは水に馴染まず、上に乗った水が球状に盛り上がります。

 

また、摩擦係数が低く、モノとモノが擦れ合う面に処理するとキズが付きにくく、『つるっと』滑る特徴が有ります。

 

この特徴を無電解ニッケルめっき中に 埋め込んだ技術がHiフロン−Cです。

 

Hiフロン‐Cの機能

Hiフロン−Cは、 鈍い灰色の色調を有した皮膜です。皮膜全体に均一にサブミクロン(0.2〜0.3μm) のテフロン粒子が分散・複合されています。 めっき皮膜が削り去られるまで、安定した、低摩耗の潤滑機能と 焼き付き防止機能などの特性が維持されます。

 

皮膜の構成と物性

  Hiフロン‐C
ニッケル(Ni) 83±1wt%
リン(P) 9±1wt%
PTFE 23±3vol%
PTFEの粒径 0.2〜0.3μm
接触角(純水) 127度
密度 6.6g/cm3
折出状態の硬度 300Hv
熱処理後の硬度 550Hv
磨耗量(荷重1000g) 72mg(5000回転)
摩擦係数(熱処理後) 0.09


 

樹脂の種類と特性

樹脂種類 PTFE ダイフロン ポリプロピレン 塩化ビニル
耐熱性 260℃ 180℃ 100〜120℃ 60℃
低磨耗
耐薬品性
非粘着性 ×


 

Hiフロン‐Cの用途

撥油性を必要とする部品 スクリーン印刷機、コピー機のトナー固着防止
撥水性を必要とする部品 医療器具、カルシウムなどのスケール低付着
潤滑剤の使用が嫌われる部品
かじりやすい部分のある部品
緊急用ガスコック、医療器具などのシリンダー
チタンやステンレス素材のボルトナット

 

特徴と応用例

a.自己潤滑性

テフロン粒子がめっき皮膜中に含有されているため、かじり・焼き付け防止に大きな効果を発揮します。

 

b.非粘着・離型性

非粘着性や離型性を有するため、離型剤を用いること無く離型効果が維持できます。 これらの特性によって、シリコン樹脂成型用などの各種金型の離型効果、印刷機や コピー機のトナー固着防止などに役立ちます。

低摩耗

耐摩耗性は一般の無電解ニッケルめっきより優れています。 また、摩擦係数は、静摩擦係数が0.1、 動摩擦係数が0.08〜0.10です。 省エネルギー対策には大きな効果が期待され、マイクロマシンなどの摺動部への応用がされ始めています。

耐摩耗性、耐損傷性、機械的強度

樹脂やテフロンコーティングに比べ遥かに、傷付きにくく剥がれません。 また、めっき後に熱処理することにより、皮膜の硬度を上げることが可能です。

 

耐食性

一般の無電解ニッケルめっき皮膜と同等に優れています。 400〜500Hvの硬度まで向上することができます。

 

密着性

密着性は、一般の無電解ニッケルめっき皮膜と同等に優れています。 鉄、ステンレス、銅、アルミニウムなど種々の素材に処理ができます。

 

皮膜厚みの均一性

無電解ニッケルをベースに用いているために、無電解ニッケルの特徴である 皮膜の均一性が得られます。被めっき物の形状の如何を問わず、穴やパイプの中、 溝やエッジなどにも均一で正確な膜厚をコントロール出来ます。

電導性、静電防止効果

ベース(マトリックス)が金属のためアースが取れ、静電気やホコリを嫌う 半導体部品等に使用出来ます。また、印刷機やコピー機のトナー固着防止などに役立ちます。

 

熱伝導性

金属ベースのため熱伝導性に優れています。ヒートロール、ヒートブロックなど。
また、温度が200〜250℃の時、 離型性や滑り性が著しく向上します。

 

はっ水性、発油性

接触角は、テフロンとほぼ同内容です。析出状態で105゜、 熱処理後で110゜程度有ります。

 

磁気特性

析出時で非磁性です。

 

密度と結晶構造

析出状態で6.6g/cm3を有し、非晶質の構造です。


 
 

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