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電着塗装について


自動車の塗装あるいは、アルミニウム建材の塗装は、ハケ塗りやスプレーよりも遥かにきれいに仕上がっているように見えます。

 これは、最近使われ始めている電着塗装法と呼ばれる高級技術を、使っているからです。

 電着塗装法は、低濃度の水溶性塗料(あるいは水分散性樹脂)溶液のなかに被塗装物ゅめっきした塗装される品物)を入れ、対極との間に直流電流を流し、塗料の薄い膜を析出させる方法です。

 この塗料は、プラスかマイナスに帯電させてあります。そのため塗料は、帯電した内容によって、どちらか一方に移動することになります(アニオン型・カチオン型)。

 ここでは、被塗物を陰極となっているカチオン型について説明します。

 カチオン型(塗料がプラスに帯電している)の電着塗装方法は、被塗物を陰極とするため、金属イオンの溶出しがなく、変色が起きずに銅、銅合金ならびに銀めっきなどにも塗装することができます。

 この場合には、塗料は陰極側に集まります。また、同時にそれぞれの電極で化学反応が起こり塗料が皮膜を形成させます。

 化学反応が進行することで、陰極のそばの塗料は、ますます凝集し、不溶性の樹脂(ポリマー)となって、塗膜を形成します。そして、塗料が完成した部分は導電性がなくなり、それ以上の膜形成は行なわれません。

 当社では、種々の色上げめっきを行なっているためにカチオン型の電着塗料を導入しています。最近では、自動車などのように鉄素地が、陽極溶解(陽極で電解すると溶ける材質)してしまう恐れがあるものには、当社で使用しているものと同様のカチオン電着塗装を使用するケースが増えています。

 他の使用例では、アルミニウムの建材への応用が上げられます。アルミニウム素地に直接、電着塗装することはあまりありません。通常は、アルミニウム表面上に生成させた多孔質の陽極酸化皮膜(アルマイト)を施し、この上にさらに電着塗装を行ないます。 そのため封孔処理も兼ねることになり、密着性と耐蝕性が非常に向上しています。

 このように電着塗装は塗膜の均一性、密着性がよく、耐蝕性に優れているという特徴があります。また、塗装の自動化も容易で、大量生産に適しています。さらに、厚みの制御も容易で、電気めっきに近い電圧での管理が行なえます。

 また、最近の環境問題において塗料に含まれる溶剤の問題が環境汚染として取り上げられています。が、めっき後の溶剤乾燥も無くなり、水洗後に直接電着塗装のラインに流すことができます。

 当社では、この電着塗料の管理の充実、ならびに応用開発を進めています。皆様のなかにおもしろいご提案がありましたら、是非お申しつけ下さい。

※ この記事は1994年6月時点のものです。


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