光ファイバメタライズ 被覆除去の品質追求

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光ファイバーメタライズ(石英ファイバへの微細・精密めっき技術)

弊社は1932年創立の老舗めっき企業です。創業以来独自技術によるめっき技術を世の中に出してきましたが、石英ファイバへのめっき加工は、国の機関より表彰を受ける程の高いレベルといえます。その技術力はワールドワイドで認められており、大手メーカーの多くが弊社のめっき加工技術を採用しております。

装飾めっき技術をベースとしている弊社は、加工後の外観が綺麗である点も市場から高い評価を得ております。外観が元から歪であれば、加工の不具合を見分けづらいのですが、元が綺麗であれば不具合が一目で分かるので、ユーザさんは安心して使うことができます。 メタライズ加工による熱伝導の効率化や光を閉じ込める効果は、医療、センシング技術など、通信以外の産業にも役立つ技術です。

独自技術による優れた引っ張り強度や寸法公差

めっき加工は、光増幅器および変調器の気密封止として利用されています。高温下の使用でも品質が安定し、軸ズレも無い点が長所。最良の気密封止は、確実にハンダ濡れ性を実現できる金めっきをファイバとデバイスに施し半田で固定すること。長期間使うデバイスならば、金を使った方がコストパフォーマンスは良いというのが通信業界の常識になっています。

ファイバへのめっき法には乾式と湿式の二方式が存在しており、弊社は湿式を採用しています。一般的に湿式は乾式よりも引っ張り強度や気密性で劣ってしまいがちですが、独自の技術により、乾式と同等の物性値を湿式で実現。例えば引っ張り強度については、乾式の10~15N/mm2に対して平均12N/mm2を実現。15N/mm2も可能です。そして長年のノウハウを元に、引っ張り強度に対する最適なめっきの種類を提案できます。そして湿式には、乾式に比べ低価格で小ロット対応が可能というメリットがあります。

高度なアレイ加工技術を様々なバリエーションで提案

弊社は、多心のアレイ加工やフィードアレイ加工など用途に応じた様々なバリエーションを提案しています。
また、めっきの後工程に48心(12心×4)までのアレイ組み(前面めっき)やフィードスルー加工(中間めっき)等にも対応できます。フィードスルーの金属接合には、耐久性・信頼性を重視して、Kovar(コバール)、ニッケル合金に精密めっきを施します。品質面では、48心へのアレイ・V溝のピッチ間精度はサブミクロンレベルで保証し、アレイには信頼性の高い接着剤を使用しています。

被覆除去品質向上への取り組み

光ファイバの品質・生産性を高めるためには、メタライズ技術の開発だけでなく、その前段階である被覆除去工程も重要です。弊社はめっき加工だけでなく被覆除去のノウハウにも重点を置いており、単心ファイバはもちろん、4心~12心のテープファイバの被覆除去に対応しています。被覆箇所については、ファイバ先端だけでなく中間部分の除去も可能。

中間被覆除去が可能な企業は世界でも少なく、高い技術が求められる短いファイバの被覆除去にも対応できます。中間被覆除去からメタライズまでの作業を自社で一貫して行うことが可能で、材料が揃っている状態なら1週間あたり500本まで対応できます。 継続的に被覆除去の品質向上を目指してきましたが、最近では、被覆除去間隔1mmという狭い範囲での除去を安定的に生産できる状態になっています。この技術確立によって小型化への対応力がさらに高まっているといえます。

 

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