SIAM HIKIFUNE(タイ工場)での品質向上に対する取り組み 01

関連技術

タイ工場

品質向上の取組

タイ工場における取り組み

今月号は弊社タイ工場での各取り組についてご紹介いたします。株式会社ヒキフネ 初の海外拠点となり、タイ国のインフラの差異(日本との差異)、タイ国民性など踏まえたうえでヒキフネグループ技術の水平展開をごく一部をご紹介させて頂きます。

それでは皆さまにも馴染みの深い4Mでご紹介して行きましょう。

人 (Man)

現在、ヒキフネタイ工場では約70名のスタッフ、オペレーターが働いています。日本国内の企業とは異なり、1人、1作業が当たり前であり、まずは確実に安全作業を従事させると事から教育が始まります。指示された事は確実に淡々と作業をこなしますが、フレキシブルな対応、応用は苦手な部分が多く見受けられます。

SIAMHIKIFUNEでの取り組み
人に関しては日本のシステムを強制する事が困難であるため、ここだけは、水平展開しておりません。フレキシブルな生産計画では無く、時間帯を定め、毎日同じ作業の繰り返しを主軸にした計画を立て、勤怠、スキルのチェックのし易い仕組み作りをしています。

設備 (Machine)

日本で導入経験のないAutoラインの設置、そして次に導入した設備は、日本も部分的に導入したホイスト(半自動)ラインですべてを設計し前処理から仕上げまで行います。また、タイ国内のインフラは、水質は悪く、全てをRO水、そして電気供給は不安定で電気代も高い、ガスがLPガスをとなります。
※タイ国内のめっき加工業は、造水装置や排水装置などは、同じ様な設備を保有しています。

SIAMHIKIFUNEでの取り組み
Auto、半自動とはいえ、薬品補充、製品投入などは、人的作業が入ります。メンテナンス方法など設備保全のため、日本で培った経験を盛り込んだ指示書を日本語とタイ語を併記し、設備保全に努めています。また、メンテナンス部署を設置し、修繕、メンテンナンスなども作業者を固定し、安全且つ、正確に進めています。

方法 (Method)

めっき工程設計は、まさに日本で操業85年を超える集大成です。導入時から是正、予防に至るまで、日本側と協議を重ね、且つ、水質、薬品購入、人材のスキルを考慮した工程設計を行い、Al上に対する前処理、無電解Ni加工、Znダイカスト上へのCu-N-Crの工程を確立しております。

SIAMHIKIFUNEでの取り組み
Autoライン、半自動ラインを保有するなか、タイ工場でも日本で行っている改善提案を募り、タイ人にも考えさせる機会を設け、日々改善活動を行っています。

材料 (Material)

最終表面の美しさや勘合に至るまで、素材の善し悪しは、めっき加工品の仕上がりにとって非常に重要な要素です。残念ながらタイ国内ではトレースできる良質な材料入手が困難である様子が伺えます。ここ最近ではリン青銅が入手しづらくなっている状態です。

SIAMHIKIFUNEでの取り組み
材質、加工状況、保管状況、納入形態も含め、お客様との情報共有を行うため、お客様毎に定期品質会議を開催しております。また、日本ヒキフネからの営業担当者、品質保証担当者も同席し、メールや電話だけでなく、お互い目を合わせ、膝をつきあわせた打ち合わせを行い、より良い物作りを進めています。

その他

本年度にISOの認証を受けるべく、認証機関の講師を呼び、タイ人のみでの勉強会を始めました。マニュアルやシステム自体は進出当初より定義、運用していましたが、スタッフやオペレーターが理解していない状態での運用を続けていました。
※2017年12月追記: ISO9001:2015認証を取得しました。

 

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