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よく起きる亜鉛鋳造品のめっきトラブルについて



 亜鉛ダイカスト製法は、複雑形状の製品を容易につくることができる優れた技術です。 しかし、その反面いろいろなトラブルが生じます。めっきで起きるトラブルのほとんどは素材にあります。

1.新塊(バージン)を使った製品が問題が少なく、リターン材(鋳造時に発生するバリ、湯口、またコストを引き下げるための再生塊)を使うとめっき不良(おもにフクレ)が多発します。
リターン材、再生塊には、新塊の適正な成分組成より銅などが多く含まれ、一見きれいな素材に見えても、 前処理で黒くスマット(かす)を生じ、亜鉛用の前処理ではとれなくなります。
そのため、めっきが正常につきません。特に、めっき後に焼付け塗装をすると、ほとんどフクレが起きます。

2.金型設計、鋳造機の設定に無理がある場合

製品に対して金型が小さい。
製品の形状が複雑なためガス抜きやパーティング、ゲートの設定に無理がある。
ショット数を上げるため小さな鋳造機を使うなどの無理があると製品の鋳肌に2重層、 湯ざかいが多く発生します。その結果、めっき上がりではフクレ、湯じわ、湯ざかいがおこり、 汚く仕上ります。

3.二次加工のバリとりで、ともずり(ガラ研磨機、バリとり機に湯口やバリのついたまま鋳造品
をいれ、 品物同士の衝突で湯口、バリをとる。コストを下げる目的)をすることがあります。
製品に無地面の多いものや、バフ研磨を必要とするものは、絶対に避けてください。商品にな
りません。 それを無理して加工しますとゆがみやダレが起き、そのうえ研磨コストが高くなり
ます。

4.亜鉛ダイカストパーツを組み立ててから、めっきをすることがあります。 組み立てた内面には
めっきがつきません。めっき中に亜鉛が溶けてめっき液を壊すことがありますので、 めっきの
種類によっては(ソフトめっき、ロジウム、パラジウム、その他高品質を要求する場合) お引
受けできません。銅めっきをしてから組み立てることをおすすめします。

5.亜鉛キャストで特殊な材料を使う場合があります。ベリックはベリリウムを含みます。 製品に
硬さを求める場合に使われます。特殊な前処理を必要としますので、事前にお知らせくださ
い。 焼付け塗装でフクレが起きたり、完全な密着がとれにくい素材です。 その他、ラバーキ
ャストで亜鉛地金を使います。この材料は湯流れを良くするために、 亜鉛にアルミを多く入れ
てあります。そのため普通の亜鉛用前処理ではフクレが発生します。 また完全な密着は得られ
ず、焼付け塗装には不向きな素材です。

※ この記事は1993年9月時点のものです。


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