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白色系貴金属めっき(2)
<白金/プラチナ(Pt)>
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白金は、白金属系元素を代表する金属で、耐酸化性、耐熱性(融点1773℃)ともに優れた金属です。プラチナが貴金属として登場する際の面白い歴史について、説明しておきます。スペインの南米探検家たちが、プラチノ・デル・ピオ海岸で銀とよく似た未知の金属を発見しました。それは小さな銀(プラータとは、スペイン語で銀という)と名付けられました。その後、この金属はスペインに多量に持ち込まれたことで、その売値は銀よりも安くなってしまいました。そのうち貴金属商人は、プラチナと金の比重が同じことに気付き、両者を混ぜることで純金と区別できないことを利用し、金貨の偽造を始めました。
スペイン政府は、この偽造金貨に驚き国内のプラチナをすべて海中に投棄させたという歴史があります。金とプラチナは、色こそ金色と白色と異なりますが、比重など似た性質を持っています。
次ぎに白金の物理的な性質を示します。比較のためにチタンの値を乗せてあります。
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白金 |
チタン |
| 密度(g/cm3)20℃ |
21.45 |
4.54 |
| 融点(℃) |
1769 |
1668 |
| 硬度(アニール後) |
37〜42 (dph) |
120 (Brinnel) |
| 熱伝導率(cal/cm2/cm/sec/℃)
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0.17 |
0.04 |
| 電気抵抗(μΩ−cm) |
10.6 |
48 |
| 線膨張係数(×105)in/in/℃
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9.1 |
8.5 |
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装飾的用途としては、ロジウムRhに比べ若干黒っぽく、あまり美しい色調とは言えませんが、イヤリング、ネックレス、時計ケース、眼鏡などに用いられています。
工業的分野では、白金の持つ種々の特性を生かして、宇宙産業、電子機器、医療関係などに使われています。
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| 製品・用途 |
めっきする素材 |
一般的な膜厚(μm) |
| 航空機部品 |
ニオブ系超合金 |
10 |
| 航空機部品 |
SUS347 |
10 |
| Burstingディスク |
チタン |
5 |
| 電 極 |
SUS316 |
10 |
| 電 極 |
チタン |
0.2〜7 |
| 電 極 |
チタンメッシュ |
1〜7 |
| 電 極 |
タングステンワイヤー |
10 |
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最近、装飾の分野でも白金めっきが利用され始めています。銀やロジウムに比べ色調が暗く、高価であるにもかかわらず用途が広がってきた背景は、ネームバリューがあると思います。つまり、よりファッション性の高い時計ケースや眼鏡のフレームに白金めっきが施されています。
白金めっきの工業的な用途は、電極としてのチタン(Ti)への白金めっきが広く用いられています。電解用の陽極として塩水の電解、ソーダ工業、金めっきやロジウムめっきの電極として使われています。
このごろでは特に、家庭用のアルカリイオン水の電極として用途が拡大されています。 ただ、普通、チタン素材のめっき前処理は難しく、安定しためっき皮膜が得られませんが、当社では特殊な方法で安定した密着力が強く、耐久性の高いチタン上の白金めっき(0.2〜5μm)を行なっています。
最近、プラチナの電鋳浴が開発され、詳細は不明ですが100〜200μmとかなり厚いめっきがされるようになっています。
プラチナ(白金)のめっき加工依頼が増えています
最近、宝飾品市場でプラチナの商品が目立ち始めています。銀やロジウムに比べ色調が暗く、高価であるにもかかわらず用途が広がってきています。特に「プラチナ1000」と呼ばれる純度100%のプラチナを使用した商品もあります。
また、商品本体の内側部分を空洞にしたプラチナ商品が登場しています。この技法は、当社でも行なっている金合金の電鋳技術と同様の方法で、プラチナを100〜300μmとかなり厚いめっきを施して製造しているようです。
同時に、よりファッション性の高い時計ケースや眼鏡のフレームにプラチナめっきが施されています。これらは、今までの風潮に対して、新しい色合いへの関心が高まり始めています。
当社のプラチナめっきは、どの様な素材でもめっきが可能です。ただし、めっき自身に光沢作用が有りませんので、素材が光沢であれば光沢に仕上がります。チタン電極へのめっきでは、無光沢に仕上がります。チタン(Ti)素材へのめっきは、一般に密着を得ることが難しいとされています。これは、チタンの表面に不活性で強固な酸化皮膜があるからです。よって、酸化皮膜を取り除きかつ、活性化する際にエッチングされ、表面が微細な凸凹になり、めっき後に無光沢になってしまいます。
当社のプラチナめっきは、主にアルカリイオン水の電極を生産しています。プラチナの膜厚は、0.3〜5μmが可能であり、均一な密度の高いめっきができます。その他にもいろいろな使用目的でプラチナのめっき依頼が増えています。
また、チタンへの前処理は、特殊で最近まで、部分めっきが出来ませんでした。が、マスキング方法が簡単にできるようになりました。金属そのものが高価で必要な部分以外は、めっきしたくないというお客様が多いため、対応してみました。
先に述べましたプラチナのエレクトロフォーミング(中空電鋳法)に関しては、当社でも開発を進めており、量産化の目処も立ち始めています。商品化した折は、いままでのエアゴールド同様よろしくお願いします。
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この記事は1994年8月時点のものです。
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