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落ちる油と落ちない油
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めっき不良トラブルは、めっき前処理が原因で発生するものが半数以上を占めると言われます。
めっきをする素材には、さまざまな汚れが付着しています。その汚れは、マシン油や錆止め剤・
研磨剤などの有機性の汚れと、素材自身が化学変化した錆や加工時に付着する金属粉などの無機性の汚れがあります。この有機性の汚れを除去する事を脱脂といいます。
この有機性の汚れには大きく分類すると3つに分ける事ができます。 |
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| ・アルカリ水溶液で加熱・煮沸すると石鹸とグリセリンができ、水に溶ける動植物性油、脂肪、
樹脂類の油(けん化油といいます)。 |
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| 油 |
+ |
アルカリ |
→ |
石鹸 |
+ |
グリセリン |
| 不溶性 |
水溶性 |
水溶性 |
水溶性 |
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| ・アルカリ水溶液で石鹸にならない(不けん化油といいます)鉱物性油、
グリースなどの炭化水素系の油は、有機溶剤に溶けます。金属材料が加工される時に
使用される加工油は、けん化油と不けん化油が混合されているものが通常です。 |
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| ・油脂類・炭化水素油と砥粒を固めた研磨剤の汚れが、摩擦熱により強固に付着
しています。 |
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近年まで、トリクレンなどの塩素系有機溶剤を用いて大量に付着している加工油や研磨剤を脱脂していました。
しかし、環境問題により塩素系有機溶剤の使用が難しくなりました。
不けん化油を界面活性剤を含んだ水溶液に入れると、界面活性剤がまわりを包み込んで油を水の中に引き込みます(この作用を乳化作用といいます)。しかし不けん化油の中には、この乳化作用が効かない油もあります。
当社では、試作時に最も適した脱脂方法を含む前処理工程を作業標準としております。
品物の履
歴が変化した場合には、新たに適性条件を検討しなくてはなりません。
また、指紋(特に銅合金素
材)、焼きついた機械油、
焼きついた研磨剤、ステンレス用のプレス油などは、通常の脱脂では除去しにくく、
特殊な前処理工程が必要になり、コストにも影響してきます。
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この記事は1996年9月時点のものです。
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