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潤滑めっき(ハイフロン−C)の用途開発例


  当社は潤滑めっきを始めてから20年の歴史を持ちます。潤滑めっきはニッケルめっきの層の中に、PTFEの微粉末を共析させたものです。固いニッケル層の中に、非粘着・潤滑性の良いPTFE微粒子を入れることで、すべり性や非粘着性が保てるようになりました。
 最初のうちは電解めっきでした。この電気ニッケル潤滑めっきは、潤滑性・非粘着性・耐摩耗性に優れていましたが、新しい材料の採用はなかなか難しく、営業開拓に悪戦苦闘の日々でした
  この電気ニッケル潤滑めっきが、本格的に採用されたのはR社のコピー機です。コピー機は感光ドラムにトナーをつけます。そのトナーの厚みを一定にするブレードに、この潤滑めっきをするのです。
 この潤滑めっきを採用するまでは、ブレードに非粘着のテフロンを使っていました。テフロンは非粘着と言う点では優れているのですが、静電気が起こるという致命的な欠点があり、トナーの粉末が残ります。そこで静電気除去の装置をつけるなど苦労しておりました。
 当社が提案した潤滑めっきは、金属なので導電性があり、しかも非粘着である、適当な硬度もあるということで、量産になりました。
 そのほか、金型の内面や摺動部のめっきを要求されましたが、電気めっきのため寸法管理が難しく、採用にならなかったのです。
そこで、無電解ニッケル潤滑めっきを提案しました。現在は無電解潤滑めっきが主流です。摺動部は厳しい寸法を要求します。パイプの内面に+−0.5μの寸法管理を要求されています
無電解ニッケル潤滑めっきの用途は、工業用途として印刷用部品(多分インク汚れを防ぐのでしょう)、ガラス瓶の送り装置、ウレタン樹脂金型など非粘着や滑り性を利用しています。
 民生用は、電気アイロンの底板、眼鏡の蝶番やワッシャなどに使われています。アイロン掛けは、家族の多い家庭の主婦には 一仕事です。無電解ニッケル潤滑めっきを施したアイロンは、滑りがよいため力がいらず、大変楽にアイロン掛けができます。そのせいか、生産も尻あがりに増えています。
 眼鏡業界では、眼鏡のワッシャ・蝶番に使っています。眼鏡はフロント(レンズの枠)、テンプル(フロントを支える蝶番と枝の部分)とで成り立ちます。その中で蝶番は眼鏡の重要な要素です。使い勝手の良い眼鏡は蝶番部分に工夫を凝らします。テンプルの蝶番部分が、がたつく様ではよい眼鏡とは言えません。
 当社の提供している、ワッシャと蝶番は潤滑めっきを施してありますので、テンプルの動きは最初から最後まで緩まず、しっくりとした動きをします。
 蝶番は高度な寸法管理のもとで潤滑めっきをしています。これによって、ワッシャが不要となります。スリムになってきた眼鏡のデザインは、テンプルも細くなり、座金の厚みの分だけ寸法が細く出来るのです。

 最近の眼鏡枠はチタン製がほとんどです。同じチタンで蝶番部を摺動させようとすると、かじって動きが悪いのです。

 当社では更に撥水性・非粘着を求めて、シリコン樹脂を共析させる検討を行なっています。近いうちに発表いたします。現在の所、PTFEより性能は良いようです。

詳しい内容は当社までご連絡ください。


※この記事は2000年2月時点のものです。


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